桜前線の北上と共にトーナメントの舞台を東北に移し、春の陽気に包まれたFBI第二戦 真野ダム。昨年、一昨年の春の大会では参加者全員がNFという悲劇的な結果を生みましたが、今回、年始の総会で多くのメンバーがリベンジを希望し、「BigFish or NoFish」と言われる湖に再度挑戦する形になります。メンバーの間で「魔のダム」と呼ばれる春の真野ダムに対し、はたして3度目の正直なるかが注目されました。
大会参加者は27名。湖の状況は、ちょうど桜が散り、新芽が出始め季節は春真っ盛りと言いたいところでしたが、前日は急激な冷え込みとなり、早朝の気温はわずか2℃。
しかし、水温のほうは12―14℃と暖かく、湖からは湯気が上がる状況。また、例年に比べ若干の増水、大潮周りと好条件が揃い、プラでは多くのトーナメンターがビッグフィッシュを見つけていたようです。プラ中にはレインボーやアマゴなどマス類のキャッチも多かったようで、ベイトフィッシュと共にこれらマス類が水面近くに浮いていると言う状況。この状況がバスにどう関係してくるかというのも興味深いところでした。
大会当日、春の陽気が一気に訪れ、2日間強風が吹き荒れました。その影響もあってかプラで魚を見つけていた選手達は完全に沈黙し、魚の居所を探すのに苦労していたようです。その中で優勝したのはやはり大方の予想通り、真野ダムをホームレイクとする地元の長沢氏。2日間、湖下流部の4m前後のフラットにある水中ハンプに的を絞り、ヘビキャロを使いロングステイするという 真野ダムを知り尽くした釣りで2日続けてバスを持ち込み優勝。 2位には、前日に見つけていたというビッグフィッシュを初日の朝一にキャッチした飯塚氏。 3位は、FBI史上初となる4位と同ウェイト同寸法となり、異例の延長戦ピッチング大会で勝敗を決め入賞した寺川氏。 注目すべきは惜しくも3位決定戦となるピッチング大会で敗れ、4位となった吉川氏。岬周りのシャローフラットでトップウォーターミノーイングという特殊なパターンをメインにランガンし、「魚はルアーの着水直後から常にルアーを見ている」という状況を察して、最も多くのバイトを得ていたようです。
終わってみれば、予想通りの厳しい結果となり、2日間で魚を持ち込んだのは27名中6名で計7本のみ。さらに7本中6本が1500g以上という「BigFish or NoFish」を如実に示す結果となりました。 |