2007年10月21日、福島県檜原湖にて2007 F.B.I. FLOATERMASTERSトーナメントの最終戦が開催されました。当日の檜原湖は大減水のため急遽スタートエリアをママキャンプ場前から小倉商店前ワンドに変更となりました。小倉商店様にこの場を借りて感謝いたします。
さて、いよいよ泣いても笑っても今年の最終戦。結果次第では年間ランキングの上位8名がフローターマスターになる可能性があるという大混戦の中、晩秋の難解な檜原湖に対し各選手がどのような作戦を立てるのかが見所となりました。前日プラの状況では、魚の食い気がほとんど感じられず、たまにあるバイトも単発で小さく、超ショートバイトという状況だったようです。また魚の居場所が絞りにくく、時合いで連発するという話も聞かれました。
当日の参加人数は18名。天気は雨時々曇り。選手は雨と寒さに震えながら辛抱の釣りとなりました。そのなか、トップは見事なラージとスモールを持ち込んだ長谷川氏、ウェイトは檜原湖ではビッグウェイトとなる1940g。続いて月島シャローから双子島南までシャッドでランガンし、トータル1460gで2位の小田氏。3位は月島南エリアのシャローのクランキングでトータル1450gを持ち込んで、2位と10g差という僅差で城川氏が入りました。上位3名は、それぞれクランクやシャッドを使い、シャローからミドルレンジに点在するウィードを狙った釣りでリミットメイクし、反対に、秋の檜原湖では王道のディープフラットやディープのハンプ群をメインパターンとした選手が崩れるといった構図となりました。また、注目すべきは伊藤(俊)氏。ぶどう島周辺で大型のスモールをシャッドで狙い、910gという見事なプロポーションのスモールをウェイインし会場を沸かせました。
今大会の結果と同時に混戦のフローターマスター争いを制したのは、前回のトーナメントでも2位入賞し、最終戦に優勝を決めた長谷川(和)氏。彼がフローターマスターになる条件は「優勝+ビッグフィッシュ賞」「年間ランキング上位3人の総崩れ」という厳しいものでしたが、大会前から他のメンバーの順位などを綿密に計算して自分がフローターマスターになる条件を理解しそれを実践。ウエイトを計った瞬間に彼は歓喜の雄叫びを揚げたものの、僅差の状況のため周囲は「???・・・」。
直後に分かったことですが、長谷川氏は他の選手のウェイトを計算しながら自分の優勝ラインを理解していました。大会前にマスターの可能性がわずかしかなかった彼が「自分がマスターを狙うにはラージを獲りにいくしかない。」と考え、綿密な計算プランを立てそれを実践。10時半までNF覚悟でスーパーシャローのクランキングを行い見事にラージのキロフィッシュをキャッチ。さらに少ない残り時間で2mレンジの数少ないウィードエリアに切り替えスモールを揃えるという展開でリミットメイク。ラージをキャッチしたクランクは台形リップがすっかり丸くなっていました。彼の絶大な信念とポジティブ志向、そして強い気迫がもたらした結果だと思います。
優勝と同時にフローターマスターの栄誉を勝ち取った長谷川氏、2位の小田氏、3位の城川氏、おめでとうございました。また、今回の大会をもって、2007年度のフローターマスターズトーナメントは終了となります。皆様、お疲れ様でした。
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