フローターマスターズ・トーナメント 2008
2008年6月22日 福島県・桧原湖

2008年6月22日 福島県・桧原湖(細野)
レポート :T.Kawamura

今年のフローターマスターズトーナメントも早くも第4戦目。全8戦のシーズンの折り返しとなる今回は、年間で最もイージーに魚をキャッチできる6月の桧原湖です。スポーニング絡みのビッグスモール&ラージが期待される中、細野エリアにて2008年フローターマスターズトーナメント第4戦が開催されました。

現在の桧原湖の水位は高く、水もかなりクリアな状態。事前プラの情報では25 cm以下のノンキーサイズはかなり釣れるが、良いサイズを選んで釣るのは難しいとのことでした。

今回の参加人数は26名。その内ノンオール艇が3名、オール艇が23名のエントリー。大会当日は曇りで、時折小雨がパラつき、いかにも釣れそうな天気。爆釣の期待膨らむ中、各選手は美しい桧原湖の湖上に一斉にスタートしました。

結果、ほとんどの参加者が魚をキャッチし、予想通り高いキャッチ率の大会となりましたが、やはり各選手共サイズアップに苦しんだようです。

ズバリ、今大会のキーポイントはシャロー攻略。
「サイズを見て確認できるシャローのスポーニング絡みのスモール(orラージ)をサイトで狙う」もしくは「シャローを回遊する大小さまざまなスモールから、ルアーの種類、アクション、ポイントに入るタイミング等でサイズを釣り分ける」といった戦略でシャローを攻略した選手が上位を占めました。

優勝は、これまでも桧原湖で数々の好成績を収めている神戸俊郎氏。ウェイトは3本で1610g。
過去2度フローターマスターを獲得した彼も最近は仕事が多忙で優勝から遠のいていたが、大会前の「今回は本気でいきます」の言葉どおり、有言実行で見事優勝を勝ち取った。3日間入ったプラでシャローのネストのスモールに狙いを絞り、全ての魚をサイトで揃えた。大会当日、休日のプレッシャーによりプラでチェックしていたネストからバスが消えても動じず、冷静に新しいネストを探して対応するところはさすがの一言。
今年も残すところあと4戦。彼があと4回「本気」になれば、FBI史上初の3度目のフローターマスターも夢ではないだろう。

2位は、神戸氏と同じく過去に2度のフローターマスターを獲得している横山晴彦氏。ウェイトは3本で1580g。
得意とするぶどう島シャローのピンスポットをバレットノーシンカーのロングステイで攻略し、サイズの良い魚を選んでキャッチした。
横山氏は今大会「圧勝」という文字がデカデカと胸にプリントされた勝負Tシャツで大会に臨んだが、惜しくも30g差で優勝を逃した。今後、しばらくの間参戦をお休みするとのことで非常に残念ですが、早い段階での復帰を期待しております。

3位は、名古屋から参戦している川村俊明氏(私です)。ウェイトは3本で1430g。
風が吹いたタイミングに月島シャローの何箇所かのハンプを回り、2インチセンコーのフォール&ステイで魚を揃えた。今大会のビッグフィッシュとなった670gは、水深1〜2mのハンプの頂上付近を距離をとって攻めて獲りました。
前回の真野ダム戦に引き続き、連続お立ち台はお見事(笑)。

次回は7月13日、茨城県 霞ヶ浦(牛堀)で開催されます。
これまで霞ヶ浦では何度も大会が開催されていますが、牛堀エリアでの開催は初めてです。初夏の霞ヶ浦で、アツい戦いが繰り広げられることを期待しています。最大の敵は「暑さ」?「他のトーナメンター」?それとも「自分との戦い」?イヤ、間違いなく「キャットフィッシュ」でしょう・・・。多くの方のご参加をお待ちしております。

フォトレポート
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ウィニング・パターン & コメント
優勝: 神戸 俊郎 氏
  • プラは1週間前に2日と前日の計3日間入りました。うかつにも、1週間前の2日間は偏光を忘れてきてしまい、サイト抜きで頑張りました。しかし、頑張った結果は・・・で、サイズが選べなくて苦労しました。おかげで、前日プラに入る時点では、自然とサイトへ傾いている自分がいました。土曜/日曜と風はさほど吹かないようでしたし。
  • この時期の桧原湖は釣り方ではなく、場所でサイズが変わる・・・と信じている私は、前日にサイズの良い魚が入っているシャローを選ぶことに重点をおきました。ネストは一応チェックしておきましたが、それのみでパターンを組むのは危険かなと・・・トーナメント当日はエンジンが使えるわけでは無いので、遠くのネストまで漕いでいって、放棄されていて、ハイ終了ではね(笑) それよりは強いエリアを選んでおいて、当日直接魚を探していく方が安全だなと思っていました。見つけていたネストに行って、魚が残っていればラッキーぐらいの気分。
  • 結局、スタートエリアのすぐ横に2つ、良い魚がついているネストがあったので、これは朝一で触っておいて、その後は感触の良かった、目黒の対岸の島と岬が複合したエリアまで遠出することにしていました。
  • で、当日・・・予定通り、スタートエリアのすぐ横のネストを見ると案の定ご臨終・・・気を取り直して、あまり期待していなかった、前日に釣ってしまっている、2つ目のネストを見ると、こっちには魚が!フローターサイトで狙うにはかなり厳しい深さの魚でしたが、そのおかげか、今日もあっさり口を使ってくれて1本目の600g。
  • その後、目黒対岸まで長距離移動・・・本命エリアにあまりにもボートが多かったので、しばらくは入らず、バックアップで考えていたすぐ近くの岬でキーパーをかき集める。結局、3時間ほど使って入れ替えを数回して、600+400+380まで揃える。人が空いた所で、本命エリアへ移動・・・前日確認していたネストを2ヶ所見るも、やはりお留守・・・しかし、エリアの力を信じて、新しい魚を探すと、15分ほどで発見!しかも2投でGET・・・これで600+500+400。
  • 残りが40分ほどしかなかったので、戻ろうかと思ったのですが、丁度無風になったこともあり、続けると・・・残り15分ほどの所で、またしても発見・・・こいつは時間いっぱいまで粘られちゃいましたが、どうにか口を使ってくれました。これで600+500+500。
  • 釣り方は、スタンディングで魚を探して、アプローチまではスタンディング、その後はフィン使用。ルアーはケムケムと1/16ozのDSをローテ。ワームは・・・当日は話しちゃいましたが、HP上では秘密ということで・・・。
  • 久々に優勝できて、感無量です!いや〜長かった。これでクラシックも出れる!! 一つ自慢させてもらうと、これで桧原湖では4勝目なのですが、春2勝、夏1勝、秋1勝で、季節バラバラ。4つとも全て違う場所、違うパターン、違うルアー・・・毎回頭ひねって釣りしてます。でも、それに応えてくれる桧原湖は楽しいですね。そろそろネタ切れしそうですが(笑)
2位: 横山 晴彦 氏
  • 釣った場所は、ぶどう島南側に隣接したワンド内。全ての魚をここで釣りました。使用したルアー(ワーム)はバレットの2inと2.5in、色は深緑(カラー011)でした。水深が1.5〜2.5mのところを中心に攻め、スレンダーな2.5inとファットな2inをフォールスピード、着水音を変える目的で使い分けました。いずれもノーシンカーのワッキーリグです。

  • 金曜と土曜のプラではほぼ無風状態で凪いでいたので、ぶどう島〜ふたご島の範囲をサイトで魚を探し、シャローの岩が点在するエリアにネスト跡やテリトリーを持つ個体を確認しましたが、大勢のアングラーが入れ替わり入るエリアであるためか?個体数も少ない上に次の日になるとほぼ全ての魚がテリトリーを放棄して居なくなることが判明。実釣では、シャローを広範囲に探っても、ミドル〜ディープを探っても“マメ”ばかりで効率が非常に悪く、良いサイズが釣れる確証もなかったので、試合では、ネスト跡が多く確認できた(それなりのサイズが寄り付く可能性が高い?という単純な考え)「ぶどう島南側のワンド」で、サイトで魚を探して釣っていこうと決めました。

  • 試合当日は朝からの弱い風・・・私の力量でサイトできる水深は1.5mが限界という状況の中、運良く朝イチに岸際シャローでサイトできる魚を2本釣ったあとは風も少し強くなり、全く魚を見つけられませんでした。最近はほとんど釣りに行っていない“釣り感”の鈍りの類でしょうか?風が吹く事を想定しておらず、フォローの戦略を全く考えていませんでした。“サイトで!”と決めていたので魚探も装備していなかったし・・・かと言って無造作に四方八方に投げてもダメなことは明らかだったので、プラで確認できていた「沖目で2.5m⇒1.5mにhumpというかswellしたステージに岩が点在する(ネスト絡みの?)エリア」に場所を絞って“サイトをイメージした釣り(フォールでワームを確認させて・・・少しウロウロした後、再びワームを見にきて・・・パクっ。みたいなことを想像しました。)”=“ホットケ”をしました。

  • 絞り込んだ場所でも魚が見えている訳ではないので、フォールやアクション後のwait時間にも精神的な限界があり、比較的簡単に口を使う魚しか釣ることができませんでした。憶えている少ないポイントを苦し紛れにローテーションしながらも、400g前後を中心にコンスタントに釣る事ができ、その中に混じった良型をウェイインさせて頂きました。

  • チョット長いかな?ごめんなさい。最後に、大会を運営される安藤代表をはじめとする執行役の方々に感謝すると同時に厚くお礼申し上げます(私もその一人であるという自覚はしていますが、何も出来ずに心苦しいです。すみません。)。そして、今これを見ているフローター愛好者、いや、バス好きの貴殿・貴女へ・・・FBIの敷居はとっても低いです。参加者は皆、良識あふれる気の良いフレンドリーな人達ばかりです(類は友を呼ぶ?)。FBIトーナメントを通じて同じ時間を是非、一緒に楽しみましょう。1人でも全然大丈夫です!初回は参加無料です!気軽な参加を待ってマス。

3位: 川村 俊明 氏
  • 今回はプラの時間があまりとれなかったので、すでに地形等は把握している月島エリアを中心に釣れる魚のサイズをチェックしました。7m位までの水深全域で魚は釣れましたが、かなりノンキーが多い。特にテールが動くようなワームを使うとチビのバイト率が格段に上がったので、本番はセンコー等のワームでステイ中心のアクションで釣っていこうと決めました。

  • 大会当日はプラの時に400g位の魚が何本か獲れたハンプ(頂上の水深が4m位)を回り、400弱の魚を1本キャッチ。その後、シャローに風がいい感じに吹いてきたところでシャローのハンプ(頂上の水深が1〜2m位)に移動し、ハンプの頂上付近に2インチセンコーをフォール&ステイさせてリミットを揃えました。ビッグフィッシュとなった魚も同様の釣り方です。

  • 真野のコメントに「ビッグフィッシュを獲りたい」って書いたらすぐに獲れてしまいました・・書いてみるもんですね・・・。今年、もう一回ビッグフィッシュ賞獲りたい(笑)。